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シンイチ オジサンのあんなこんなー マゴロク④

私はとにかく子供が好きだ。 
自分で言うのもなんだが、無類の子供好きだ。
とは言え、毎日は勘弁してほしい。 毎日だと自分のことが
全く出来なくなるんでね。 
だから、逆に1日だったら全力で遊んでやることができるし、
疲れはするが苦にはならない。

1日遊んでやっていると、時に孫に対して意地悪をしたくなる。
孫が私に飛びついてきたりする。 
ようし、ここだ…とばかりに「ガシャッ、ガシャッ」という
擬音を発しながら、右手を孫の腕とともに胴に巻き付ける。 
次は左手。最後は右足を孫の足に巻き付けてホールド完成。 
孫は身動きが取れなくて、「じいじ、はなして!」と叫ぶ。
 
1回目、2回目は素直に離してやる。 そこは子供だから、また
くっついてくる。 ようし、来た…と3回目はホールドしたまま
暫く知らない顔をする。 
孫が必死に私のホールドから脱出しようと身をよじる。 暴れる。
でも両手、両足が完全にホールドされているから、力は出ない。

そのうち、本当に大きな声で叫びだす。
「じいじ、やめなさい!」「じいじ、やめて!」
ここらが限界だなと感じた時にホールドを解いてやる。 
この時間、ほんの10秒くらいなんだけど、人間は幼い時から完全に
拘束されるのが、自由が利かないのが嫌なのだ。

解放してやると一言。
「もーう、じいじ、遊んであげないからね。」
あはは、可愛ーい。 

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(c)ShiNichi-Ojisan.