もう15年前くらいになろうか。 土曜日の夜の7時頃、有楽町のある喫茶店でお茶を飲んでたら、 どやどやと5人の70代後半のおじさんたちが入ってきた。 そのいでたちは、白い軍服姿に腰には勿論まがい物の刀というか サーベルを下げている。 おそらく元海軍仲間なんだろう。 全員背筋をピンと伸ばして実に かくしゃくたるもの。 「○○さん、奥へどうぞ」「いやいや、君が座れよ」 「いえいえ、どうぞどうぞ」「そうかい、それじゃ」 多分そのおじいちゃんが当時一番の上官だったんだろう。 そして、年1回会っては旧交を温めているらしい。 「あの店は安かったねえ。 もっとも俺なんか酒飲めねえからなあ」 などと話している。 そのうち、1人が「どうする? もう少しビールでも飲むかい?」 と言って、財布を取り出して覗き込む。 「あと1000円しかねえや。 電車賃が無くなっちまうなあ」 どうやら皆さん仕事も完全にリタイアして年金生活らしい。 でも本当にほのぼのとして、楽しそうだった。 ほほえましい。 来年は終戦70年。 私のアルバム「愛」に収録している「若さゆえ」お聴き下さい。 特攻隊員を題材にした曲です。一覧へ