小学生の頃、初めて色神検査を受けた時の記憶が突然 記憶の底から湧いて出てきた。 先週、中学校の同級会が開催されて、本当に久しぶりに 旧交を温めたからかなあ。 その初めての色神(色盲)検査を受けた時に、検査員 (保健所職員?)から説明を受けた。 いろんな色の断片がごちゃごちゃに入り交ざった、そんな ものが数ページある冊子を見せられて、その中にどんな 数字が隠れているかを言い当てる、そんな検査である。 「この中に数字が見えるからね。 分かったら言ってね。」 てな説明である。 1頁目、2頁目と順調に数字が見えて、それを答えた。 そして3頁目に来て、はたと迷った。 数字が見えないのだ。 しばらく頁を眺めていると、検査員の声が。 「どう、見えてきた?」 たしか小学校の2年か3年の時である。 しかも小さい頃の私は、人一倍恥ずかしがりで…今では全く 想像も出来ないが(いつから図々しくなったものか)。 しばし考えた末に、何か言わなきゃと思い、適当に数字を 言った。 係員は「はい。じゃ、これで終わりだからね。」と 解放された。 1か月後に検査結果が届いた。 なんと「赤緑色弱」だって。 家に帰って、おふくろに見せた。 家族には居ないんだけど、なんでかねえと心配をしていた。 でも、私は何の違和感もない。 赤も緑もちゃんと判別出来ていた。 そして、結果をもらってから数か月後に、私にとっては驚愕の 事実が発覚する。 そんな話を友達とお喋りしていた時のこと。 「えっ?! おまえ、全部答えたの? ページによっては数字が ないのもあるんだよ。」と、笑われた。 はあー? ってなもんである。 そんなあ。 それなら、そういう説明をしてくれたらいいのに。 確かにあのページは数字が見えてこなかった。 次の年からは、目出度く「異常なし」の検査結果が届いた。一覧へ