昨日の朝のバス停にて。 通勤のためのバスを待っていた時のこと。 歩道の右へたまたま目をやった。 ん? 小型コリー犬、コリー犬の子供? 綺麗に整った全身の毛をなびかせて、凄い勢いで駆けてくる。 全くわき目もふらず、前を凝視したまま駆けてくる。 首輪はしてそうだ。 後ろから飼い主でも来るかなと思ったが、それらしき人は居ない。 今の時代に犬だけが走り回る光景は極めて珍しい。 しかもスピードを一切緩めることなくだ。 バスを待つ私以外の人たちも気が付いて、皆一様にその犬を目で 追いかける。 あっという間に我々バス待ち人たちの後ろを駆け抜けて、左へ同じ スピードで走り去った。 以前、お笑いにあったが「右から左へ…」 まさにそれだ。 我々は全員、顔を右から左へと向きを変えて犬の後姿を、あっけに とられて見ている。 やがて60~70m駆けて行ったところで、 通行人に邪魔をされて見えなくなってしまった。 バス待ち人は、おそらく一様に「なんだ? あれは。」という思いを 抱いたはずである。 犬の姿が見えなくなるまで、全員が歩道の先を 見つめていたからねえ。 そして誰もが不思議な感覚に囚われながら、バスに乗り込んだと思う。 これこそ、まさしく「脱兎のごとく」と言うんだろうね。 いやいや、「脱犬」だあ!!!一覧へ