大相撲大阪場所が終わった。 結果は新横綱の稀勢の里が2場所連続の優勝を果たした。 今場所の稀勢の里は快進撃で12日まできたが、13日目に 左肩を痛めて敗戦後しばらく立ち上がれなかった。 そして14日目は、全く左が使えず何もできないまま2敗目を 喫してしまった。 解説によれば土俵に上がるのも無理な状態だったらしい。 見るからに痛々しかった。 そして千秋楽。 優勝するためには、本割で勝ち、優勝決定戦で勝たなければ ならず、日本全国誰もが2つ勝つのは難しいと思った。 勿論私も無理と思っていた。 しかも相手は、今場所やはり絶好調の大関である。 本割は稀勢の里が立ち合い右に動いて、右上手を取るという 戦術だった。 ところが、立ち合い不十分で行事が待ったを かけた。 その時点で終わったなと感じた。 同じ立ち合いはもう出来ない。 その時、私の頭をよぎった。 (ひょっとすると裏をかいて左へ動くんじゃないか?)と。 でも、すぐに打ち消した。 痛めてる左でまわしを取りに行けない。 となると左へ動いても、そのあとが続かないか…と。 しかし、2度目の立ち合いでは左へ動いて、勝ってしまった。 館内大歓声である。 だけどここまでだなと全員が思った…と思う。 決定戦ではどちらにも動けない。 となると正面からまともに当たる しかない。 そして、その通りの決定戦の立ち合いだった。 そして、そして。 なんと、なんと。 小手投げで勝ってしまった。 あれほど肝心な時にはもろさを見せてきた、あの稀勢の里が溢れん ばかりの気迫を見せた。 あの稀勢の里が。 これほど立場が人を変えることを見せつけたことも珍しい。 これは、横綱になってからの稀勢の里ファンがめちゃくちゃ増えた だろうなと思った。 大相撲が面白くなってきた。 私も応援しよう。 ここまで気迫、気力を出してくれるなら、応援しないわけにはいかない。 次も頑張れ!一覧へ