ある日の夜、飲み会の場所へ向かう途中でトイレに行きたくなった。 サラリーマンが多く集まる、ある繁華街をかかえた、駅からすぐにある 大きな雑居ビルのトイレに寄っていくことにした。 そのビルには居酒屋、マッサージ店等多くの店舗が入っている。 エスカレーターで3階まで上がり、その階のトイレに入った。 なぜ3階なのか…まあ、1階2階よりも3階の方が混みあっていない だろうという、それだけの理由である。 私とほぼ同時にトイレに入った男性がいた。 エプロンをして頭にはタオルで鉢巻。 (あー、どこかの店の従業員だな)と思いつつ、便器に向かっていた。 と、その時、後ろにある個室から、やはりエプロンに鉢巻姿のかなり体躯の 良い別の男性が出てきた。 で、で、で、ある。 なんと手を洗わずにトイレから出て行ってしまった。 (えっ?! ホントかよ!!) 手、そのままぁ? 次に私と同時に入った男性も小用を終えた。 で、で、で、ある。 同じく手を洗わずに出て行ってしまった。 (えっ?! またかよ!!) 手、そのままぁ? どうなってんだ? このビルに入っている店の従業員たちは。 良かったー。 ここで待ち合わせでなくてと内心ホッとした。 にしても、やだねえ。 こんな光景を目の当たりにしちゃうと。 今後、どんな店に入ってもそう思っちゃうよなあ。 困ったなあ。 飲むたびに思い出したら…どうしよう。一覧へ