毎朝バスで通勤してることは前にも述べた。 そして、優先席が空いていると、できるだけ立っている方のスペースを 広く取るために自分で座るなり、他の乗客に座って欲しい旨の意思表示を 時にすることも、前に述べた。 先日のバス停。 私の2人前にオール白髪の小柄なおばあちゃんが。 どう見ても80歳近い。 通勤時間帯のバス停には相応しくない年配である。 おそらく医者にでも 出向くのだろうか。 そして、私のすぐ後ろに20歳代半ばの女性が並ぶ。 やがてバスが近づいてきた。 勿論ではあるが、さすが日本社会。 順序良くバスに乗り込む。 見ると優先席が1席空いている。 当然おばあちゃんが座るものと思い、私はおばあちゃんに通路で背を向ける 形で歩を進める。 吊革に繋がる。 んっ!? 隣におばあちゃんが来て立っている。 (なに? 座んないの?) 辺りを見回して、次に年配そうな私が座らせてもらおうかと、踵を返して 優先席に1歩足を出した。 その時、風が一瞬ビューンと音を立てて吹いたような気がした。 私の次に並んでいた20代の女性が座ってしまったのだ。 素早ぁーい。 実に素早い。 そうだよね。 もう立派なおばちゃん予備軍を歩んでいるんだもんね。 いいよいいよ。 可愛いからいいよ。 一瞬イグアナを思い浮かべた。 獲物に近づく時はのそりのそりと。 そして獲物を仕留める時に伸ばす舌の素早い動き。 予備軍万歳!一覧へ