何かと仕事も含めて用事があるので、月1回のペースで富山に入る。 高校時代からの付き合いで、最も親しい友人とは年に2~3回必ず 食事を共にする。 彼は日本酒が好きなので、私も普段はもっぱら焼酎なのだが、その 時だけは彼に合わせて日本酒を酌み交わす。 昨年会った時に、いつもより彼の飲むペースが遅いことに気がついた。 普段は私よりも早いペースで飲む奴なのに。 「どうした? 具合でも悪いの?」と訊いた。 すると、「実はー」と言いながら、シャツのボタンを2つはずして 左の肩の下を見せてくれた。 そこには四角い傷跡がある。 「なに? それ。」と私。 「ペースメーカー入れたんよ。」と彼。 驚いた。 私よりも彼の方が元気だったのに。 心配顔の私に気がついたか、 「5年に1回取り替えればどうってことはないよ。 酒も飲んで いいって医者からも言われたし。」とにこにこ。 内心ほっとして楽しい時間を過ごした。 そんな話をおふくろにもした。 私の一番の親友であることは知っている ので、同じように心配はしていた。 年明けにおふくろに会った時に、やはり気にはなっていたのか 「ほら、あの人元気にしてる?」と言ってきた。 「ほら、あのー、名前が出てこないけど…」 しばらくしてから 「あのー、ほらヘルスメーターを入れた人。」ときた。 あは、あんな大きなヘルスメーターは体には入らない。 ペースメーカーとヘルスメーター。 発音的には似てるなあ…。一覧へ