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シンイチ オジサンのあんなこんなー 恐怖のタクシーⅡ

世の中にはとにかく喋りたい人がいる。 
喋りたくて喋りたくてうずうずしてる人で、そういう人は他人の会話に
いつ入ろうか常にタイミングを計っている。

以前乗ったタクシーの運転手さん。 
これがそのタイプの人だった。 とにかく話しかけてくる。 
(もー。 ちょっと考え事をしたいから黙っていてくんないかなぁ)
と思うのだが無理。 次から次と話題を放り込んでくる。
話しかえられると一応返事くらいはしないと悪いしねえ。 

そこへもってきて、相当なヘビースモーカーなんだろう。 胃の奥から
湧き出てくるようなドブというかウンコのような臭いを発するのだから
始末に悪い。 口を開くたびにその臭いが車内に充満する。
もうこうなると地獄だ、拷問だ。

耐えられない。 無理。
「あのー運転手さん。 ちょっと仕事のことで考え事をしたいので、ろくに
返事もできないですからね。」と言った。
「あー。 それはすみません。」と運転手さん。
……………
「ところでね。 車の中で考え事をする人って割りと多いんですよね。」ときた。
そこから運転手さんの一人お喋りが再開されてしまった。

どうよ。 この恐怖のタクシー。
もう……降りたい。

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(c)ShiNichi-Ojisan.