その日も実に良い天気、絶好のゴルフ日和だった。 心地よい汗をかきながら、（あー気持ちいい。やっぱこうでなくちゃゴルフは） なーんて感じながら歩いていた。 あるミドルホール。 ドライバーショットはやや右に行ったが、フェアウエイを ぎりぎりはずしてない。 十分ツーオンを狙えるポジション。 ごく普通のアマチュア・ゴルファーにとってはパーオン、ミドルホールでツーオンは 願ってもないチャンス。 （よし、やったるで）と自然力が入る。 しかも当時得意としてた５番アイアンの距離。 天気良し。 距離良し。 クラブ良し。 素振りをし、構えて……えい！……ばしっ……手ごたえ最高。 手にはかなりの感触が残った。（よっしゃぁ！） 前に視線をやると、真っ直ぐに飛び出した。（よっしゃぁ！！） ところが、７～８ｍ先にその飛行物体が落下。 （あれ？）足元を見ると、そこにはなんとボールがそのまま鎮座してらっしゃる。 （ありゃ？）しかも手にはヘッドの無くなった５番アイアンが。 ７～８ｍ先に足を運ぶと、そこには５番アイアンのヘッドが横たわっている。 思い切り地球をぶったたいたのだ。 なんだか急に手首が痛くなってきた。 その後は得意の５番アイアンも使えず、ぼろぼろのゴルフになったことは 言うまでもない。一覧へ