前回のブログで紹介した、喫茶店の駐禁談義の後日、たまたま乗った タクシーの運転手さんの話。 その人は東京のある区の個人タクシーだった。 その区はお年寄りに買い物タクシーのサービスを行っているとのこと。 連絡をすれば、通常のタクシーよりも安い料金で希望の時間に希望地まで 往復をしてもらえる…というような内容だった。 ある日、区からタクシーの運転手さんに連絡があり、区がサービスしている 車の運転手さんが休みになってしまったので、今日だけ代わりにやって欲しい というものだった。 「もちろん、社会サービスの一環だから断らないですよ」と運転手さん。 マンションにおばあちゃんを迎えに行く~指定の場所へ買い物に行く~再び マンションに戻るという行程である。 買い物を終えてマンションに戻ると、おばあちゃんから「私の所は8階なの。 エレベーターはあるけど、重いから手伝ってもらえると有り難いんだけどね」 と言われたらしい。 それは断れないよね。 車をマンションの前に停め、8階までお手伝いをして車に戻ると、そこには 駐禁監視員の姿が、そしてフロントガラスにはシールが。 おいおいそれはないよと、駐禁監視員に言ったが取り合ってくれない。 「いや、我々は会社から言われてるだけなのでどうにもならないです」と 言われ埒が明かないので、まず区役所へ足を運び事情を説明。 しかし答えは冷たいもので、「それを委託しているのは警察なので、そちらに お話されたら如何でしょうか?」と言われた。 ならばと、取り消しを求めて警察に行き事情を説明したが、やはり同様に 「我々は民間に委託しているだけで、民間業者から上がってきたものは自動的に そうなっちゃうんですよ」と言われたらしい。 しかも、相当の時間警察で待たされたらしい。 その間仕事にならないので、 仕方なく罰金を払ったそうな。 「こんな理不尽なことってないですよね。 こちらは人助けと思ってやったのに 誰も取り合ってくれない。 こんなことをやってたら、誰も手伝わない、そんな 世の中になっちゃいますよ」とタクシー運転手さん。 そして「もしもパトカーが巡回中に事件に出くわして、パトカーを停めて現場に 行ってる間に、駐禁監視員が来てパトカーのフロントガラスにシールを貼ったら どうすんだろうね?」と続けた。 こんな人の親切心を踏みにじるような仕組みって、なんとかなんないのかなあ。 まずいよねえ。
松本:確かに理不尽ですね。 日本人の親切心が消滅しない様に祈りたいですね。
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