娘の子供が週に1度遊びにくる。 今2歳と3ヶ月、可愛いがどんどん自己主張が 出始めている時期である。 とにかく表に出るのが好きな子で、とても1日家の中でじっとしていない。 ま、男の子だから元気に外で遊ぶような子供でいいかなと思い、付き合っている。 いや、付き合わされている。 その孫の最近の好みと言うか、はまっているのがソフトクリームとねじりドーナツ。 一緒に外に出ると、我が家の近所のマーケットに行けば、その中にあるパン屋さんに すたすた行き、必ずねじりドーナツを探す。 それをマーケットの中の喫茶スペースの椅子にちょこんと座って美味しそうに食べる。 そう、実においしそうに。 それで終わると思いきや、ソフトクリームを見つけると「あっち」と言って勝手に 店の前へ行ってしまう。 そして、店の中へ入り椅子に座り美味しそうにソフトクリームを食べる。 そう実に美味しそうに。 この話を娘にしたら、怒られた。 そりゃそうだ。 2歳児が一気にねじりドーナツ、 ソフトクリームを食べたら体に良いわけがない。 「今からそんなに糖分を摂取させたらダメよ」と。 そんなある土曜日、孫と散歩に出た。 いや、散歩ではなく、外出に付き合わされた。 例によってマーケットへ行き、ねじりドーナツを食べさせる。 いや、食べるのに 付き合わされた。 しばらく外で遊んで家に帰ることにする。 ここでもホントに気を遣う。 これで ソフトクリームを食べさせたら、また娘に叱られる。 頭の中でどこの通りにソフトクリームを売っているのか考えて、その道を通らないように やや遠回りをしながら家を目指す。 (しめしめ、これでソフトクリームに遭わずにすむぞ)とほくそ笑んで歩を進めていた。 いつもと違う通りでもあるし、この通りにはそのような店はない。 途中にお好み焼き屋が あるだけだ。 これで無事に家に帰ることができる。 そう考えながら歩いていた。 突然孫が前を指差しながら「んっ、んっ」「kリーム」と叫んだ。 まだソフトクリームとはっきりとは言えない。 (えっ? そんなバカな!) 私も10m先に目をやる。 確かにソフトクリームの立体看板というか、高さ1mくらいの大きな置物が。 当然のように孫は店に入ろうとする。 (なんで、お好み焼き屋がソフトクリームを…) 泣き叫ぶ孫を抱いて家に帰った。 疲れる~。一覧へ