先日、北海道へ行った。 数年前にサミットの舞台となった、洞爺湖にある大きなホテルに 泊まる機会を得た。 かなり大きなホテルで、ゆっくり中を見て歩く時間も十分には なかったので、どこがどうなってんのかよく分らなかったのだが。 さて、その夕食はフレンチであった。 フランス料理の場合、料理を持ってきた際には、大概料理の説明が 店側から行われる。 二皿目の説明で、「これはトキシラズを使ってます」というくだりが あり、メニューに目を落としてみると、たしかに「北海道産”時鮭” トキシラズ…」とある。 早速「トキシラズ」に食いついた。 食いついたというのは食べたと いう意味ではなく、興味を持ったということ。 「なんですか? トキシラズって」 待ってましたとばかりにボーイ長の感じの人が説明を始めた。 鮭が生まれた川に戻ってくるのは普通3年目のものだが、たまに時間を 間違えて2年で戻ってくるのがいるとのことで、それを「トキシラズ」 と呼ぶんだそうな。 3年目のものとは大きさが違うので区別がつくらしい。 そして、3年目のものとは違う食感で、別の食材という扱いということ らしい。 (へー。 そうなのか) と口に運ぶ。 うん、鮭だ。 美味しい。 でも3年ものと2年ものとの区別はよく判らなかった。 人間、年齢とともに疲れが残るようになる。 私も夜の9時、10時には眠くなってくる。 家に居る時はテレビを 見ながらこの時間帯は大抵居眠りをしている。 毎日のように夜更かしをしていた若い頃からは想像もできない。 うーん。 これも一種の「トキシラズ」か?一覧へ